想定読者
- 自社の売りを一言で説明できず、発信がぼんやりしている方
- 価格で比べられる場面が増え、消耗している経営者や個人事業主
- 競合との違いを言葉にして、選ばれる理由を明確にしたい方
結論
USPとは、 なぜあなたから買うのか に対する明快な答えです。品質が高い、対応が丁寧、実績がある。これらは大切ですが、それだけでは選ばれる理由になり切りません。多くの会社が同じことを言っているからです。
必要なのは、顧客にとって意味があり、競合と並べた時にも違いが伝わる約束です。つまり、誰に、どんな価値を、どんな形で届けるのかを絞り込むことです。
USPが定まると、発信、営業、商品説明、サイトの見せ方まで一気にそろいます。逆にここが曖昧だと、何を言っても印象が薄くなります。選ばれる会社には、選ばれる理由が言葉になっています!
USPとは何か
USPは、独自の売りと訳されることが多いですが、単なる目立つ表現ではありません。 顧客に伝えるべき中核の約束 です。
たとえば、次のような言い方はよく見かけます。
- 高品質です
- 丁寧に対応します
- 豊富な実績があります
- 幅広く対応できます
もちろん悪くありません。ですが、これだけでは比較の中に埋もれます。顧客から見ると、他社も同じように見えるからです。
USPに必要なのは、次の3点です。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 明確さ | 何を得られるのかが伝わる |
| 独自性 | 他社との違いが見える |
| 納得感 | 本当にそう言える根拠がある |
つまり、良い会社ですと伝えるのではなく、 この悩みには、この会社 と結びつく状態を作ることが大切です。
ありがちな勘違い!USPがぼやける原因
自社目線の強みで止まっている
多くの会社は、自分たちの特徴をそのまま強みとして出してしまいます。ですが、顧客が知りたいのは特徴そのものではなく、 それで自分に何が起きるのか です。
たとえば、次の違いです。
- 国産素材を使用 → 安心して長く使える
- 専任担当が対応 → 毎回説明し直さずに済む
- 納品が早い → 機会損失を減らせる
左側は特徴、右側は顧客に届く価値です。USPは後者まで言えて初めて機能します。
広く取りすぎて印象が残らない
何でもできます、幅広く対応しますという見せ方は、一見便利そうです。ですが、印象には残りません。誰に向けたものかが見えないからです。
むしろ、少し絞ったほうが伝わります。
- 中小企業の採用サイト制作に特化
- 忙しい士業向けのホームページ運用支援
- 初回提案までが速いBtoBデザイン支援
このように対象や価値が見えると、必要な人の反応は上がります。全員に向けた言葉より、 特定の相手に刺さる言葉 のほうが選ばれます。
USPを見つける4ステップ
1. 特徴を全部書き出す
最初は評価せず、事実を並べます。商品、サービス、対応、経歴、制作体制、納品方法など、思いつくものを広く出します。
例
- 初回相談が無料
- 業界経験が10年ある
- 修正回数に上限がない
- 地方企業の支援実績が多い
- 専門用語を使わず説明している
この段階では、地味に見えるものも残してください。後で価値に変わることがあります。
2. 顧客にとっての価値へ変える
次に、それぞれの特徴に対して、だから何が良いのかを考えます。ここで顧客目線へ切り替えます。
| 特徴 | 顧客にとっての価値 |
|---|---|
| 修正回数に上限がない | 納得するまで相談できる |
| 地方企業の支援実績が多い | 地域事情を踏まえた提案が受けられる |
| 専門用語を使わない | 内容を理解したうえで判断できる |
この変換ができると、伝え方が一気に変わります。
3. 競合と並べて違いを確認する
ここで初めて、独自性を見ます。自社だけの価値か、少なくとも他社より前に出せる価値かを確認します。
確認したい観点は次の通りです。
- 競合も同じことを言っていないか
- 自社のほうが深く対応できる領域はどこか
- 特定の顧客層に限ると違いが出ないか
- 実績や体制で裏づけできるか
完全に唯一でなくても大丈夫です。大切なのは、顧客が比較した時に違いとして認識できることです。
4. 一文で言える形にする
最後に、USPを短く言える形へまとめます。長い説明は後から足せます。まずは芯になる一文が必要です。
型としては、次の形が使いやすいです。
誰に どんな価値を どんな特徴で届けるのか
例
- 忙しい小規模事業者向けに、更新しやすいホームページを短期間で形にする
- 採用に悩む中小企業向けに、応募につながる情報設計から支援する
- 専門知識に不安がある方向けに、難しい言葉を使わず伴走する
この一文があると、サイトの見出し、営業トーク、SNS発信までそろえやすくなります。
USPは見つけた後が大事
USPは、作って終わりではありません。実際に使い、反応を見て磨いていくものです。言葉としては良くても、顧客に響かなければ調整が必要です。
見直す時は、次の点を確認すると役立ちます。
- 問い合わせが増えたか
- 伝えたい相手から反応が来ているか
- 価格以外の理由で選ばれているか
- 営業や紹介の場で説明しやすいか
また、USPは会社全体でそろえることが大切です。サイトだけ違うことを言い、営業では別の話をしていると印象が散ります。 選ばれる理由を、どの接点でも同じ方向で伝えること が重要です。
よくある質問
Q: 特別な技術がなくてもUSPは作れますか?
A: 作れます。技術だけがUSPではありません。対象顧客の絞り方、対応の仕方、納品までの進め方、説明の丁寧さなども十分に差になります。
Q: USPは一つに絞ったほうがいいですか?
A: 基本は一つに絞るのがおすすめです。伝えたいことが多すぎると印象が薄くなります。まずは最も反応が取りやすい価値を軸にするとまとまりやすいです。
Q: USPとキャッチコピーは同じですか?
A: 同じではありません。USPは中身で、キャッチコピーは見せ方です。先にUSPが固まると、表現も作りやすくなります。
Q: 一度決めたUSPは変えないほうがいいですか?
A: 状況によって見直して大丈夫です。顧客層、競合、商品内容が変われば、伝えるべき価値も変わることがあります。ただし、頻繁に変えると印象が定まりにくいため、根拠を持って調整するのが大切です。
筆者について
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