想定読者

  • 立てた目標がいつの間にか忘れられてしまう経営者
  • 日々の業務に追われ、長期目標とのつながりが見えにくいリーダー
  • 部下の行動を感覚ではなく数字で見たいマネージャー

結論

KGIは最終的に達成したいゴール、KPIはそこに向かう途中の進み具合を見るための数字です。目標がうまく機能しない会社では、この2つが切り離されています。ゴールだけを掲げても、日々の行動に落ちていなければ前に進みません。KGIとKPIをつなげて考えることで、目標は初めて現場で動き出します。

KGIとKPIの違いを先に押さえよう

まずは言葉の意味をシンプルに押さえておきます。

KGIは、最終的にどこを目指すのかを示す数字です。たとえば、年間売上、営業利益率、新規契約数などが当てはまります。会社やチームのゴールそのものと言えます。

一方のKPIは、そのゴールに向かって順調に進んでいるかを見るための数字です。問い合わせ件数、商談数、成約率、リピート率などが代表例です。

違いを表にすると、こうなります。

項目KGIKPI
役割最終ゴールを示す途中経過を確認する
見る期間中長期短期〜中期
年間売上1億円月間問い合わせ50件
使い方目指す方向を決める日々の行動を確認する

この2つは別物ですが、切り離して考えるものではありません。KGIだけでは抽象的になりやすく、KPIだけでは何のための数字か分からなくなります。

目標が形だけで終わる会社に足りないもの

目標を立てても、いつの間にか存在感が薄くなる会社は少なくありません。その原因は、気合いや意識の問題ではなく、目標の置き方にあります。

ゴールだけあって道筋がない

売上を伸ばす、利益率を上げる、新規顧客を増やす。こうした目標は大事ですが、それだけでは現場は動けません。何をどれだけやれば近づくのかが見えないからです。

ゴールだけを掲げると、目標はスローガンになりやすいです。現場からすると、結局何を優先すればいいのか分からない状態になります。

現場の行動と目標がつながっていない

目標があっても、日々の業務とつながっていなければ意味がありません。たとえば、売上目標だけがあっても、問い合わせを増やすのか、商談の質を上げるのか、単価を見直すのかが曖昧だと、行動に落ちません。

KPIの役割は、ここをつなぐことです。現場が今日やることと、会社が目指すゴールを結びつける数字が必要です。

評価が感覚に寄りやすい

指標がないと、評価も曖昧になります。頑張っている、動いている、成長している気がする。こうした言葉だけでは、何が良くて何が足りないのかが見えません。

数字があると、行動の量や質を見やすくなります。評価の納得感を高めるうえでも、KPIは重要です。

KGIとKPIをどう設定するか

KGIとKPIは、ただ数字を置けばいいわけではありません。つながり方が大切です。

KGIは最終ゴールを数字で置く

KGIは、会社やチームが最終的に達成したいことを数字で示します。ここが曖昧だと、全体の方向がぼやけます。

たとえば、次のようなものがKGIになります。

  • 年間売上1億円
  • 営業利益率15%
  • 半年で新規契約30件
  • リピート率40%

ポイントは、誰が見ても同じ意味で受け取れることです。気合いの入った言葉より、数字で置くことが重要です。

KPIは途中経過を確認する数字にする

KPIは、KGIに向かう途中で見る数字です。日々の行動や、その結果として出る数字がここに入ります。

たとえば、年間売上1億円を目指すなら、次のようなKPIが考えられます。

  • 月間問い合わせ件数
  • 商談化率
  • 成約率
  • 平均契約単価

このように分解すると、どこに課題があるのかが見えやすくなります。問い合わせが足りないのか、商談から契約につながっていないのかで、打つ手は変わります。

KGIとKPIはつながっていないと意味がない

ここが一番大事です。KPIは、KGIに近づくための数字でなければ意味がありません。

たとえば、売上を伸ばしたいのに、SNSのフォロワー数だけを追っていても、売上とのつながりが弱ければ意味は薄いです。もちろん認知には役立つかもしれませんが、直接の因果関係が弱いなら、優先順位は下がります。

KPIを置く時は、その数字が伸びたら本当にKGIに近づくのか? を必ず確認したいところです。

うまく機能する指標にするための考え方

KGIとKPIは、設定しただけでは機能しません。運用しやすい形にしておくことが大切です。

SMARTで見直す

指標を見直す時によく使われるのがSMARTです。これは、良い目標の条件を確認するための考え方です。

  • Specific:具体的か
  • Measurable:数字で見られるか
  • Achievable:無理がありすぎないか
  • Relevant:ゴールとつながっているか
  • Time-bound:期限があるか

たとえば、売上を増やすでは曖昧です。今月の問い合わせ件数を50件にする、のように置くと動きやすくなります。

数を増やしすぎない

KPIは多ければいいわけではありません。増えすぎると、結局どれも中途半端になります。

チームや担当者ごとに、本当に重要なものに絞ることが大切です。見る数字が多すぎると、優先順位がぼやけます。まずは3〜5個くらいに絞るほうが動きやすいです。

定期的に振り返る

指標は固定したままで終わりではありません。実際に運用してみると、思ったほど機能しないこともあります。

たとえば、KPIは達成しているのにKGIに届かないなら、見ている数字がずれている可能性があります。逆に、KPIが高すぎて現場が疲弊しているなら、設定の見直しが必要です。

週次や月次で振り返りの場を持つと、数字がただの記録で終わらず、改善につながります。

よくある質問

Q: KGIとKPIはどう違うのですか?

A: KGIは最終ゴール、KPIはその途中経過を見るための数字です。KGIが目的地なら、KPIはそこまでの進み具合を確認する目印です。

Q: KPIは多いほうが管理しやすいですか?

A: いいえ。多すぎると優先順位がぼやけます。本当に重要な数字に絞ったほうが、行動にもつながりやすくなります。

Q: KPIを達成しているのに結果が出ないのはなぜですか?

A: KGIとのつながりが弱い数字を見ている可能性があります。そのKPIが本当にゴールに近づく数字なのかを見直す必要があります。

Q: 個人目標にもKGIとKPIは使えますか?

A: 使えます。たとえば資格試験の合格をKGIにして、毎週の勉強時間や模試の点数をKPIに置く形です。仕事以外でも活用できます。

筆者について

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