想定読者
- 価格競争に巻き込まれて利益が残りにくい方
- 他社との違いを打ち出せず悩んでいる方
- 自社の価値を見直して売り方を変えたい方
結論
コモディティ化とは、製品やサービスの違いが見えにくくなり、価格で比べられる状態です。 この状態に入ると、売上があっても利益が残りにくくなります。
抜け出すには、機能を少し足すだけでは足りません。 顧客が何にお金を払っているのかを見直し、価格以外の理由で選ばれる形を作る必要があります。 そのために必要なのが、価値の見せ方、売る相手、提供の仕方の見直しです。
コモディティ化とは何か
コモディティ化は、どの会社の商品も似て見え、顧客から違いがわからなくなる状態を指します。 その結果、比較の軸が価格に寄りやすくなります。
たとえば、次のような状態です。
- 機能差が伝わらない
- 品質の違いが見えない
- どこで買っても同じと思われる
- 安いほうが選ばれる
この状態では、営業や広告を頑張っても、最後は値段で負ける展開になりがちです。 問題は売り方だけでなく、市場での見え方にあります。
コモディティ化が招く問題
コモディティ化は、単に安売りになるだけではありません。 事業全体にじわじわ影響が広がります。
価格で比べられる状態では、受注のために値下げが増えます。 売上は立っても、利益が残らない状態に入りやすくなります。
その結果、次の問題が起きます。
- 広告費を回収しにくい
- 改善投資が止まりやすい
- 指名で選ばれにくくなる
- 安い競合に流れやすくなる
- 現場の負担が増える
価格だけで戦う状態が続くと、会社の体力だけでなく、社内の空気まで削られます。 提案が守りに入り、新しい挑戦が減ると、さらに違いが出しにくくなります。
コモディティ化が起きる理由
コモディティ化は、努力不足だけで起きるものではありません。 市場の変化や情報環境の変化によって、どの業界でも起こり得ます。
技術差が縮まる
最初は独自だった機能やノウハウも、時間がたつと他社が追いつきます。 技術が広まり、品質の基準も上がると、違いは見えにくくなります。
特に次のような業界では起こりやすくなります。
- ITサービス
- 家電
- Web制作
- コンサルティング
- 日用品
良いものを作るだけでは、差が残りにくい時代です。
比較が簡単になった
今は顧客が比較しやすい時代です。 価格、機能、口コミ、導入事例まで、すぐに調べられます。
そのため、企業側だけが情報を持っていた時代の売り方は通用しません。 違いが見えなければ、比較しやすい価格に目が向きます。
市場が成熟している
市場が育つと、参入企業が増えます。 すると似た商品やサービスが増え、顧客から見た違いはさらに薄くなります。
この段階で起きやすいのが、次のような状態です。
- 似た訴求が並ぶ
- 価格表現ばかり目立つ
- 選ばれる理由が曖昧になる
- 値引きが常態化する
ここに入ると、利益率はじわじわ削られます。
価格競争から抜け出す!
コモディティ化から抜け出すには、少し違う機能を足すだけでは足りません。 顧客が比較する軸そのものを変える必要があります。
売る相手を絞る
全員に売ろうとすると、訴求は薄くなります。 その結果、誰にとっても似た商品に見えやすくなります。
そこで有効なのが、売る相手を絞ることです。
- 特定の業界向けにする
- 特定の悩みに特化する
- 特定の規模の会社に絞る
- 特定の利用シーンに寄せる
相手を絞ると、伝える言葉も変わります。 その結果、価格以外の理由で選ばれやすくなります。
体験まで含めて価値にする
商品そのものに差が出にくいなら、前後の体験で差を作る必要があります。 顧客は、買う瞬間だけでなく、その前後も含めて会社を見ています。
差が出る場面は次の通りです。
- 問い合わせの返答
- 提案のわかりやすさ
- 導入時の案内
- 購入後のサポート
- トラブル時の対応
同じ商品でも、関わる体験が違えば印象は大きく変わります。 ここに手を入れると、価格だけでは比べられにくくなります。
課題解決として売る
コモディティ化しやすいのは、商品単体で売っている時です。 一方で、顧客の課題解決まで含めて提供すると、比較の軸が変わります。
たとえば、次のような見せ方です。
- ホームページ制作ではなく集客改善
- システム導入ではなく業務負担の軽減
- 商品販売ではなく運用支援
顧客が欲しいのは商品そのものではなく、その先の結果です。 そこまで含めて伝えると、単純な価格比較から離れやすくなります。
よくある質問
Q: 小さな会社でもコモディティ化から抜け出せますか?
A: 可能です。むしろ小さな会社のほうが、相手を絞った訴求や細かな対応で違いを出しやすい場面があります。広く取りに行くより、特定の相手に深く刺さる形を作ることが大切です。
Q: 値下げしないと売れない時はどうすればいいですか?
A: 値下げが必要な場面はありますが、それが常態化すると苦しくなります。価格を下げる前に、比較されている軸が何かを見直すことが先です。相手、訴求、提供範囲を変えるだけで受け取られ方が変わることがあります。
Q: 差別化のアイデアが見つかりません
A: 顧客の不満や失注理由を掘るとヒントが出ます。自社が何を売りたいかではなく、顧客がどこで迷い、何に不安を感じているかを見ることが大切です。
Q: ブランド作りは大企業向けではないですか?
A: そんなことはありません。ブランドは広告費の大きさではなく、選ばれる理由があるかどうかで決まります。小さな会社でも、誰に何をどう届けるかが明確なら十分に作れます。
筆者について
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