想定読者

  • 初めてWeb制作会社へのホームページ作成依頼を検討している方
  • 過去に業者とのやり取りで、意図がうまく伝わらなかった経験がある方
  • 複数の制作会社から見積もりを取る、相見積もりを予定している方
  • 制作会社に何を伝えれば良いか分からず、不安を感じている方

結論:良い準備が、良い業者と良いサイトを作る

ホームページ制作を外部の業者に依頼する際の成否は、契約前の準備で9割が決まります。依頼者側が事業の目的や要望を明確に整理し、それを的確に伝えることで、初めて制作会社はその専門性を最大限に発揮できます。良い準備は、良いパートナー選びと、成果の出るウェブサイト制作に不可欠なのです。

なぜ「丸投げ」は失敗するのか?- 準備があなた自身を守る

「プロに任せるのだから、全部お任せで良い感じにしてほしい」という考えは、ホームページ制作において最も危険な考え方の一つです。準備不足のまま依頼することは、業者との間に認識の齟齬を生み、結果として以下のような失敗に直結します。

  • 見積もりが不正確になる: 要件が曖昧なため、業者は安全策として高めの金額を提示したり、逆に最低限の機能だけで安い金額を提示したりします。いずれにせよ、正確な費用感が掴めず、後から「こんなはずではなかった」という事態に陥ります。
  • 制作がスムーズに進まない: 制作の各段階で「これはどうしますか?」という業者からの質問が多発し、その都度、確認と意思決定に追われます。結果として、スケジュールは遅延し、担当者の負担も増大します。
  • 成果の出ないサイトが完成する: あなたのビジネスの強みや、顧客が本当に求めている価値が業者に伝わらないため、見た目は綺麗でも、誰の心にも響かない、成果の出ないサイトが出来上がってしまいます。

そして何より、準備不足は発注者側の立場を弱くします。業者側の言い分を鵜呑みにするしかなくなり、不要な機能を追加されたり、不利な条件で契約してしまったりするリスクが高まります。事前に情報を整理し、準備を整えることは、業者と対等なパートナーシップを築き、あなた自身のビジネスを守るための重要なプロセスなのです。

【最重要】これだけは絶対に用意したい5つの基本情報

制作会社に連絡を取る前に、最低限、以下の5つの情報を文書でまとめておきましょう。これが、全ての基本となります。

1. ホームページの目的(ゴール)

このホームページで、訪問者に最終的に取ってほしい行動は何かを、一つだけ明確に定めます。例えば、「問い合わせてもらう」「資料を請求してもらう」「商品を購入してもらう」「店舗に予約してもらう」などです。目的が明確であれば、サイト全体の設計やデザインの方向性がぶれません。

2. ターゲット顧客

このホームページを、誰に一番見てほしいのかを具体的にします。「30代女性」といった漠然とした括りではなく、「都心で働く、小さな子供を持つ30代のワーキングマザーで、平日の夜に自分のための時間を持ちたいと考えている人」のように、その人物像が目に浮かぶレベルまで具体化することが理想です。ターゲットが明確になることで、響くメッセージやデザインが見えてきます。

3. サイトの全体像(サイトマップ)

どのようなページが必要かをリストアップします。完璧なものである必要はありません。最初は、以下のような基本的なページを書き出すだけで十分です。

  • トップページ
  • 会社概要・プロフィール
  • サービス内容・料金
  • 実績・お客様の声
  • お問い合わせページ

これらのページが、どのような関係性になるのかを簡単な図で示すと、さらに業者に意図が伝わりやすくなります。

4. 予算感

ホームページ制作に、いくらまでなら投資できるかという上限予算を正直に伝えましょう。予算を伝えることで、業者はその範囲内で実現可能な最善の提案を考えてくれます。予算を伝えないと、業者はどこまでの提案をすべきか分からず、現実的でない高額なプランや、逆に安価だが目的を達成できないプランを提示してくる可能性があります。

5. 希望納期

いつまでにホームページを公開したいのかという希望時期を伝えます。ただし、品質の高いサイトを作るには、相応の時間が必要です。あまりに短い納期は、品質の低下や、追加費用の発生に繋がる可能性があることも理解しておきましょう。業者と相談の上、現実的なスケジュールを組むことが重要です。

あると更にスムーズに進む3つの補足情報

上記の基本情報に加えて、以下の3つの情報も用意できると、業者とのコミュニケーションはさらに円滑になります。

1. 参考サイトのリスト

良いと感じるサイト、あるいは悪いと感じるサイトのURLを3〜5つほどリストアップします。その際、ただURLを並べるだけでなく、「このサイトの、写真の使い方が好き」「このサイトは、文章が読みやすい」「このサイトのデザインは、自社のイメージとは違う」など、なぜそう感じたのかという具体的な理由を書き添えることが非常に重要です。

2. 既存のロゴやパンフレットなどの素材

すでに会社のロゴや、パンフレット、チラシなどの販促物があれば、それらを共有しましょう。それらは、あなたの会社のブランドイメージやデザインのトーンを伝える上で、非常に重要な情報となります。また、ホームページに使用できる写真素材が、手元にあるかないかも伝えておくと親切です。

3. サイトに掲載する文章(原稿)

全てのページの文章を完璧に用意する必要はありません。しかし、トップページやサービス紹介ページなど、主要なページに掲載したい内容の草案があると、業者はサイトの具体的な構造や情報量をイメージしやすくなります。これは、より正確な見積もりにも繋がります。

準備は完璧でなくていい

ここまで多くの準備項目を挙げてきましたが、これら全てを最初から完璧に揃える必要はありません。特に重要なのは、1. 目的2. ターゲットです。この2つさえ自分たちの中で明確になっていれば、信頼できる制作会社であれば、他の項目については一緒に考え、整理する手伝いをしてくれるはずです。

もし、この準備段階で「やはり大変そうだ」「もっと手軽に、まずは自分たちで情報発信を始めてみたい」と感じたのであれば、それも一つの重要な気づきです。その場合は、いきなり業者に依頼するのではなく、まずはSpreadSiteのような、専門知識がなくても自分で簡単に始められるツールを使って、必要最低限の情報を発信してみる、という選択肢も非常に有効です。無料で始められます。

よくある質問

Q: 予算は、正直に伝えた方が良いですか?安く買い叩かれませんか?

A: はい、正直に伝えることを強く推奨します。信頼できる業者であれば、予算に応じて最適な提案をしてくれます。逆に、予算を伝えないと、業者は提案の幅を絞れず、結果として非効率なやり取りが増えてしまいます。もし不当に高い金額を提示されるのが不安であれば、複数の会社から見積もりを取ることで、そのリスクは回避できます。

Q: 良い制作会社と、そうでない会社の見分け方はありますか?

A: 過去の実績やデザインの質はもちろんですが、それ以上に「こちらのビジネスを理解しようと、たくさんの質問をしてくれるか」「専門用語を避け、分かりやすい言葉で説明してくれるか」「できないことはできないと正直に伝え、代替案を提示してくれるか」といった、コミュニケーションの姿勢が重要な判断基準になります。

Q: サイトの文章は、自分で書くべきですか?業者に頼めますか?

A: どちらも可能です。多くの制作会社は、オプションでプロのライターによる文章作成(ライティング)も請け負っています。ただし、あなたのビジネスの想いや専門的な内容を最も深く理解しているのは、あなた自身です。可能であれば、まずは自分で書いてみて、それをプロに編集(リライト)してもらう、という形が、コストと品質のバランスが良い場合が多いです。

Q: 制作会社から提案された内容が、自分の希望と違う場合はどうすれば良いですか?

A: 率直に、そして具体的に、どの部分がなぜ違うと感じるのかを伝えましょう。「なんとなく違う」ではなく、「この部分は、もっとターゲットの年齢層に合わせて、落ち着いた雰囲気にしてほしい」のように、準備段階で固めた「目的」や「ターゲット」に立ち返って伝えることが重要です。対話を重ねることで、お互いの認識をすり合わせていくプロセスが、良いサイト作りには不可欠です。

最後に

記事を読んでくださりありがとうございました! 私はスプレッドシートでホームページを作成できるサービス、SpreadSiteを開発・運営しています! 「時間もお金もかけられない、だけど魅力は伝えたい!」という方にぴったりなツールですので、ホームページでお困りの方がいたら、ぜひご検討ください! ホームページ作成をご検討中なら、まずはSpreadSiteの無料プランからお試しいただくのがおすすめです。 https://spread-site.com